◆ Message ◆
商標が誤解されている…。あまりにも多くの方が、なんとなく商標権を取ったり、なんとなく取らなかったりしている。取るにしても取らないにしても、もっとしっかり考えたほうがいいのに…。
2021年9月、長年勤務した事務所を退職し、独立してさいしょに感じた戸惑いでした。
でも、よく考えてみれば、当たり前です。面白くもなんともない法律という分野、さらにニッチな知的財産権。熟知しているのは企業の知財部員か弁理士くらいなものです。よく分からないから後回し、とりあえず権利をとる…、となって不思議ではありません。
とはいえ、それではあまりにもったいない。商標権はあればよいというものではありません(いらない場合もあり)。的確な権利なしに事業をするのは、空き地に勝手に家を建てるようなもの。いつなんどき、立ち退きを求められ、せっかくの家を壊さなければならなくなり大損害!となるか分かったものではありません。
商標はブランドの足固め、マーケティングツール。商標権を取得するとは、事業における先行投資。ブランドをどう育てるか、何をどう守るか(あえて守らない、のか)考え抜き、事業計画や経営方針に応じた的確な判断をすることが何より大事です。
ですから私たちは、商標をどう活かし、ブランドをどう育みビジネスに活かすか、クライアントさまの一歩先をクライアントさまと一緒に考えます。
最高級すし店「数寄屋橋次郎」にはなれない、でも、回転寿司でもスーパーのパック寿司でもない。私たちは、町のこだわりの寿司屋。「久兵衛」ほどではないけれど、久兵衛に負けないプライドでクライアントさまのために働く、そんな存在でありつづけます。
令和7年5月 代表弁理士 不留川智子(古川知子)